昭和60(1985)年に環境庁(現在の環境省)の名水百選に選ばれたこの桜井戸は、昔から地区の重要な水源として、どんな干ばつにも枯渇することなくその上質な水を住民や瀬戸内を往来する船舶に提供してきました。
このあたりは以前、多くの桜が植えられており、古木の香りと水との調和がたいへん美しかったといいます。初代岩国藩主吉川広家(きっかわひろいえ)が本呂尾の海善寺に隠居していた頃、京都御所のご用水であった柳の水と比較し、遜色ない水であったと伝えられています。
広島藩浅野家の家老、上田宗箇(うえだそうこ)をはじめ、多くの茶人に愛されてきました。
【所在地】〒740-0044 山口県岩国市通津
【TEL】0827-38-1001(桜井戸保存会事務局)